BYWAY第志号に、本「建設業と地域の元気回復助成事業」である「祝津地区漁場建築修復と地域振興に関する事業」を実践する、北後志風土ツーリズム協議会の構成員である「祝津・たなげの会」がとり上げられている。
『祝津・たなげの会』渡部満事務局長の活動紹介記事。
昨年4月、誕生した「祝津・たなげの会」は、
●地域の特徴を生かしながら未来の子供達が安心して暮らせる環境づくり
●鰊場繁栄時の貴重な遺跡を「地域活動実践の場」として活用
●自然景観を活かした環境保全と水辺の教育活動
という3つの柱を軸に活動してきて立ち上げられました。
「たなげ」の意味は、もともとは漁師が漁で網を揚げる、「たな(手網)ぐ」という言葉が転用し浜言葉となった。
小樽祝津地区を元気に担ぎ上げるという意味に使われたわけです。
国定公園ニセコ・小樽公園内にこの祝津地区はすっぽりあり、優れた自然景観を誇る観光拠点であり、国内有数の水族館や北海道有形文化財の「にしん御殿」など鰊漁盛漁期の遺構や建造物を擁し町並みは「にしん街道」「番屋通り」を形成し、漁業基地祝津漁港を抱える新たな産業観光の拠点とも言えます。
が近年は。、高齢者世帯増加、核家族化の波で人口減少が激しく、鰊漁遺跡群の後輩は進み、祝津地区の特徴が廃れるのを待つだけの状態がそれまで続いていたのです。
誕生した祝津・たなげの会の活動は、目を見張るものがあります。
H20.06
祝津クリーンアップ作戦
H20.07
小樽水族館上隣りのロータリーのネーミング募集
H20.08
小樽市鰊御殿開設50周年記念「なつかしの祝津写真展・「屋印展」
H20.08
小樽市鰊御殿ライトアップ
H20/09
小樽市鰊御殿開設50周年記念講演会
H20.10
鰊場漁切りあげ御膳を味わう夕べ
と、連続して祝津活性化事業を展開し、
今年は、
H21.04
祝津番屋通り魚場建築6棟ライトアップ
H21.05
おたる祝津にしん祭
祝津番屋巡りツアー
とこれまた連続して事業展開してきています。
この祝津・たなげの会の特徴は、観光施設従事者だけでないところが、いいのです。
花火大会実行委、神社氏子、お寺檀家、水産加工業者、漁師とそして町内会など一般住民も一緒になったオール祝津の人たちの手になるのです。
この人たちの手で、
修復なった茨木家中出張番屋が町内会館として住民が寄り合い、
色々な地域元気回復の事業イベント展開の拠点となって、
様々な実行委の会議の場となり、
子供達に水辺を親しませ、磯遊びを経験させる親水教育の場となり、
その子供達を、その昔ニシン漁のやん衆たちが寝たネダイ(寝台)にシュラフで一泊させ、
漁師奥さんの浜鍋などの漁場独特の賄い料理や住民の自慢の賄い料理などが振る舞われ、
その場に住民が寄り合い、
漁師の古老は子供達に漁の話や昔ニシン盛漁期話を紡ぎ、
観光で来訪されたお客さんもいつの間にか混じり合い、
話を聴きながら浜料理に舌鼓をうつ・・・、
そんな空間が国交省助成事業「建設業と地域の元気回復助成事業」を活用して、今、つくられようとしています。