第3回おたる祝津にしん祭りが、5月21,22日の両日開催されました。
人気の「鰊焼き1000尾無料!!」や「祝津海産市場即売会」をはじめ、「日和山灯台の一般公開(入場無料)」や小樽市鰊御殿では「祝津歴史パネル展」が
行われ、小樽市鰊御殿、茨木家中出張番屋も両日無料開放されました。 「にしん番屋めぐり」も大好評でした。
うえの写真は、昨年5月の第二回にしん祭での茨木家中出張番屋。
向かって左側の外観の修復が
やっと完了し、その部分だけブルーシートを外しライトアップしにしん祭りに来場して頂いたお客様に見てもらい、玄関土間まで公開して工事の進捗状況を「にしん番屋巡りツアー」の皆さんにも見て頂いたのです。
それが1年前。
そしてこれが全面修復され竣工し、にしん祭の前日5月20日から10月16日まで公開されることが決定し、スタッフが常駐するようになった、茨木家中出張番屋です。
さて、今年の祝津にしん祭りの新メニューは「鰊群来蕎麦賞味会」。
5月21日(土)の6時から先着二五名、茨木家中出張番屋で開催されました。
茨木家中出張番屋の大小屋組み空間が見下ろす中で、
茨木家中出張番屋の大広間板間の囲炉裏に炭火が赤々と。
なぜ、今年は「にしん茎蕎麦賞味会」が茨木家中出張番屋で開催されたのかというと、3年前から小樽の前浜にニシンの群来が来るようになりましたが、実は小樽の札幌寄りの東小樽海岸や朝里・銭函海岸だけにみられる現象でした。
しかし、今年はついに小樽港を越えて「祝津海岸」にもニシンの群来が現れた、きてくれたのです。
それが、
平成23年2月20日の祝津港の港内にまで押し寄せたニシンの産卵の群来。
海底に藻がないとニシンは産卵にきません。
祝津港内だけではなく、豊井の浜にもこの通り、一面ニシンの雄の放った白子(精子)に雌が卵を産み付けて、乳白色に海の色が変わります。
祝津の漁師さんは熱狂状態で漁に。
水揚げされら船倉一杯のニシンに漁師さんの顔は崩れっぱなし。
あまりにも大漁状態で、網にニシンがかかりすぎ、網を切らないと船に揚げられない状態だったと漁師さんは笑みを浮かべ語ってくれて。
そんな、祝津でのこの春のニシンの大漁に、喜んだ一人がこの人、須藤さん。
昭和29年以来姿を消したニシンの群来が再来したことで、このニシンの復活を町の賑わいづくりに結びつけようと仲間で「ニシン・プロジェクト」を立ち上げ、手打ち蕎麦三段の腕をいかし「小樽ニシン群来蕎麦」を小樽ブランドにと頑張られ、蕎麦屋組合にも呼びかけ市内の数店の蕎麦屋さんでも「にしん群来蕎麦」のメニュー化を働きかけてきました。
その須藤さんが、更に手打ち蕎麦の仲間と立ち上げたのが「小樽・群来の会」という手打ち蕎麦グループ。
その「小樽・群来の会」が祝津・にしん祭りに「にしん群来蕎麦賞味会」を茨木家中出張番屋で開催したのです。
限定二〇組、お一人@2000円の会費で、にしん群来蕎麦を始め祝津浜料理味わうというわけです。
18:00、祝津にしん祭り実行委を代表し、青塚食堂・青塚忍氏の開会のご挨拶。
にしん帆前掛けがいたについております。
茨木家中出張番屋紹介パネルが展示されてます。
小樽観光ボランティアの竹内氏が、ニシン漁と漁場建築・茨木家中出張番屋の紹介をされて。
いよいよ茨木家中出張番屋が手打ち蕎麦道場に早変わりです。
皆さん、須藤さんのソバ打ちのさばきに感心されて。
須藤さんもスポットライトを浴びて、少々緊張気味。
控えの部屋では、小樽群来の会の皆さんが手打ち蕎麦実演後の賞味会のお料理づくりに大奮闘中。
市内、市外は勿論、遠く東京から参加されたご夫婦もおられて。
「祝津で、手打ち蕎麦実演を見せてもらえるとは」
と感心されて。
こちらでは、群来蕎麦賞味会に提供される、一匹丸ごと「焼きにしん」の準備が始まって。
茨木家中出張番屋の板間に、焼ける匂いと脂の炭火ではじける音が静かに響いて。
あとは、私も賞味会にそのまま参加し、写真撮影を忘れてしまいました。(^^)
約三〇人さんが、和気藹々茨木家中出張番屋の座敷に移り、にしん群来蕎麦とお料理を楽しまれて。
最高の祝津・にしん祭り・にしん群来蕎麦賞味会でした。