見る間に売り切れていき、あわてて工場から商品を持ってきて並べて、それもすぐ完売・・、いいなぁ。
要冷蔵の水産加工品も売り切れ続出。
地場の水産加工用社長さんがあわてて工場にとって返して、商品を取りに戻って。
帆立貝は昼で売り切れ。
試しにと持ち込んだ朝取りイカも、10箱があっという間に購入頂いて・・・・
「次回は、帆立貝60キロ用意しないとだめだな。」
と帆立漁師さんは呻くように呟いてました。
すかさず、
「来月の第3回祝津・おさかな市のテーマは、帆立貝でしょやぁ。
こうなったら、戸外でにしん祭りでつかった缶の網台を並べて帆立貝を焼いて食べてもらう。
帆立の刺身を、貝殻に盛りつけその場で食べてもらう。
茨木家中出張番屋の中でじゃなく、戸外で食事してもらうってやったらいい。」
なんで無責任に。
そんな暢気な話をしている頃、キッチンと座敷側板間ではまだウニカレー・フライ・ウニスープのスペシャルランチで大奮戦。
「お母ちゃん、カレーのご飯がもうありません!」
「えぇ! そんなことないべ!」
「見て下さい!」
あわてて炊飯器のあるキッチンに・・・
炊きあがったご飯がとどいて配膳担当は一安心。
調理スタッフはそれを尻目に即盛りつけ。
「今度は、ご飯たりるかい?」
「はい、これだけ炊けたら一安心です。」
その頃事務所では・・・
おさかな市仕掛け人のNPO祝津・たなげ会副会長が、売れた「スペシャルランチ」券を数えて、ほくそ笑み、
「オヤジ、もう限定100食のランチが、150食越えたわ。 これなら200食売れちゃう。」
「ウニカレーだからな、余分につくっておいて良かったべゃ」
祝津・たなげ会副会長の顔が笑ったまま、解けっぱなし。
祝津・たなげ会員の水産加工会社のM社長も、
「次回は、朝取りイカ、20箱、いや30箱用意するか?」
と大乗り気分。
「まあ、今回第2回目は『うに』がテーマだから・・・、次回第3回のテーマはよほど心して、新しい企画でいかんとな。」
「まかせて、もう漁師さんが色々考えている。」
「ほぉ?」
「生きてる元気いい帆立で勝負だわ。」
「なんだ、まだ企画は秘密か?」
「次回をお楽しみに。」
いいです、成功体験がどんどん積極性を生み出していく。
企画を考えるのは大変な作業だが、反面嬉しい作業。
茨木家中出張番屋玄関脇のタコの生茹で販売コーナーも、鮮魚の販売コーナーも全品完売、空箱だけが残っていて・・・
で、 ヒラメだけが残っていて。
¥2,000は、ちょっと、浜値としては高いかもしれませんね。
「次回は、衛生管理をしっかりしてヒラメを捌いて売ったら、¥2,000でもいい。
絶対完売だわ。
ヒラメをオロスのは素人さんでは無理でしょう」
「だったら、蕎麦屋親爺が朝から来てやってくれ。」
「ちちち、町の蕎麦屋親爺がやったら面白くない。
やっぱ、祝津の漁師のお父ちゃん達が捌くと、これが売れるんだわ。」
と、皆さんで嬉しい会話。
駐車場に止めた来場された皆様の車のナンバーは・・・
大阪、横浜、旭川、帯広、室蘭
などのナンバープレートが。
今まで、こんな遠くから祝津に来訪されていたのを、
何もしないで黙って逃がしていたんです。
祝津の賑わいを取り戻すのは、大がかりな仕掛けなど無用。
祝津の浜にあるもので、身の丈で、それが来訪者には新鮮なんです。
祝津の人たちが、自分たちも楽しくなるような、そんな発想の転換にかかってる。
最初から観光があるんじゃない。
祝津で楽しんでもらい、漁師さん達の売上もあがって、結果、祝津が賑わい、祝津から町にお客さんが流れて小樽の町が賑わう。
結果、それが観光、元気になる、
それでいい。
次回、第3回祝津・おさかな市は
8月20日、テーマは旬の「帆立貝」です。
さて、祝津の人々はどんな企画でお客様を楽しませてくれるか、こうご期待。
注:
このおさかな市の収益は、主催のNPO祝津たなげ会の事業運営費と会場である茨木家中出張番屋維持・運営費となります、有り難いです。